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トトロと森林信仰

昔から私たち日本人は森に対して「神秘的な何か」を感じてきました。森は人間ばかりか動物たちにとって大切な命のゆりかごであり、常に神聖な信仰の対象でもありました。「八百万(やおよろず)の神」という言葉があるように、日本では自然界にたくさんの神が存在していて、これは今でも神道の根本となっています。なかでも森は特別な存在で、日本人の心に今でも息づく「森林信仰」は、「となりのトトロ」という作品と切っても切れない関係があるように思います。「となりのトトロ」では森がとても重要なファクターとして描かれています。また、宮崎監督はトトロという名前の由来に関して「所沢のお化け」とコメントしていますが、森林信仰では「轟(ととろ)」という森の神の名も伝えられていると言います。つまり、トトロの都市伝説にあるように「トトロ=死神」とするより、「トトロ=森の神」という見方もできるわけです。日本人の潜在意識のなかには、森という存在が人間が生きていくうえでいかに大切な役割を果たしているかということが組み込まれています。そして、古代から森は日本人の生活と常に隣り合わせの存在だったと言えるでしょう。もしかするとトトロという存在は森そのものなのかもしれませんね。

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